ただいま、都合によりメールによるお見積り・お問い合わせを停止しております。
お客さまにはご不便をおかけしますが、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

fホール

今回はfホールについてです。

主に「フルアコースティックギター/セミアコースティックギター/テレキャスターシンライン」などに見られます。
最初にfホールが採用されたギターは1922年に発売された「Gibson L-5」と言われています。
その他にも「ES-335」などGibsonから発売されているギターにfホールが開いているモデルは多数発売されています。

(Gibson ES-335)

fホールの起源はヴァイオリンからと言われています。
効率よくより大きい音を出すという目的で円だったり半円のホールもあったようですが
16~17世紀から現在と同じfホールの形から変わっていません。
ギターにも同じくボディ内の振動を外に出すのを目的で加工されているのではないでしょうか?
また、デザイン性を重視されている事もあり塗装でfホールを施しているギターもあります。

(Fender Telecaster Thinline)
テレキャスターシンラインはボディ材を大きくくり抜いて薄い板で蓋をしたホロウボディと言われる構造をしています。
FenderとGibsonのfホールを見比べてみるとFenderの方が細く上下の丸い部分が楕円になっています。

また最近、Fender Japanから発売されて話題になったfホールがこちらです。
fホールの歴史を辿ると「なぜfなのか」というのはハッキリとせず、
fホールの進化の過程でCの形をした「C字孔」と言われる形がありますが、壊れやすくfになった強度説や
女性の英訳である「female」の頭文字から取った説など他にも色々な説がありますが
このモデルでは完全にFenderの「F」のロゴのように加工されているのが、ユニークですね!
空いている部分も通常のfホールよりも上部にあります。

ギターの構造はヴァイオリンなどに精通している部分が多く「なぜそうなっているのか」
歴史を遡るとわかりやすくとても面白いですね。

山岡


WSR(リペア&カスタム工房)
熟練の職人技と信念を持つチーフリペアマン・額田誠が率いる、渋谷に居を構える楽器のリペア&カスタム工房です。ギター・ベースの調整、パーツ交換、リペア、改造など幅広いオーダーに対応します。
Web : https://www.ikebe-gakki.com/web-ikebe/wsr/index.html

関連記事

For Beginner
トラスロッド調整
トラスロッド調整

昨日に続きまして、WSR山岡です。 これから毎週火曜日は楽器を始めたみなさんにぜひ覚えていただきたい楽器の構造について解説していきたいと思います。 今回は楽器をやり始めて一番最初に困るネックの調整・・・トラスロッド調整に […]

Read More...
Repair
デルリンナット
デルリンナット

Gibson LPのリフレットです。’54仕様のモデルというのもなかなか久しぶりでしたが、デルリンナットを削るというのも久しぶりでした。 牛骨の切削や溝切がサクサクと削れるのに対して、デルリンの場合はねっとりとつぶし切る […]

Read More...
Repair
基盤
基盤

ギターやベースの回路を配線するのにパーツの端子同士をハンダと線材で繋ぎ合わせますが、パーツが基盤に取り付けられており、基盤上にて配線がされているベースなどをよく見かけます。 生産する時などはパーツをはめてハンダをするだけ […]

Read More...
Repair
メイプル指板
メイプル指板

メイプル指板のリフレットです。現在、下地の塗装が吹きあがったところで、これから指板を研磨してフレットを打っていきます。その後に着色、クリアを吹いていきます。特にウレタンの塗装の場合、フレットを打ってから下地を吹いていくと […]

Read More...
気ままな日記
様々なヘッド形状
様々なヘッド形状

ギターのヘッドはメーカーの顔にもなるので、オリジナルシェイプはユニークな発想があったりもします。 こちらはNIL Guitarsのヘッドです。とある動物をイメージしているらしいのですが、何かわかりますか?? 正解は… 「 […]

Read More...
Accessory
パーツカラー
パーツカラー

ストラトキャスターのノブやピックアップカバーなどの、プラスチック製のパーツを揃える際には、注意が必要です。 画像は、左からホワイト・エイジドホワイト・アイボリーになります。ホワイトはハイライトな真っ白なのに対して、エイジ […]

Read More...
Repair
PUキャビティー加工
PUキャビティー加工

Rickenbacker ♯330にP-90を搭載する依頼を頂きました。画像はネック側の加工が終わったところになります。ネックエンドがフロントPU下を通り、リアPU下まで届いている構造の楽器になるので、あまり深くは掘りた […]

Read More...
Repair
PG修正 穴埋め
PG修正 穴埋め

PGの穴埋めです。こういった場合、全く分からないようにするのは難しいので、模様が似たところを使用して埋めます。引いて全体を見てみると、もうわかりませんね。どこを修正したか分かるでしょうか? WSR(リペア&カスタム工房) […]

Read More...

最近の投稿

カテゴリー

アーカイブ

ACCESS

WSR(ダブリュ・エス・アール)
WSR(ダブリュ・エス・アール)

〒150-0043
東京都渋谷区道玄坂1-7-4 スクエアB 3F
TEL.03-6433-7957
E-Mail wsr@ikebe.co.jp